Horseユーザーの皆さん、こんにちは。
2023年は、Horseがゲートを飛び出して初めて丸1年を走りきった年でした。
ほかの創業者たちからは、なぜブラウザなんか作っているのかと何度も聞かれました。賢明な助言はこうです。機能を絞った小さな製品を作り、ちゃんと完成させ、まっとうな経営判断ならではの、ほんのり温かい事務的な満足感にひたること。
作業量については、彼らの言うとおりでした。それでも私たちは続けました。

なぜ、ブラウザをまるごと?
タブは、拡張機能をもうひとつ足せば締め直せるような、ゆるんだネジではありませんでした。ブラウザは、ページ同士のつながりを壊し続けていたのです。リンクを開けば前のページはその裏に消え、道筋は作業している本人が覚えておくもの、とされていました。
Horseは、その仕組みをTrails®に置き換えました。トレイルのガイドを見ると、どのページも、それを開いたページの下に居場所を保つことがわかります。道筋はサイドバーに残ります。つまり、みんなが1日中使うソフトウェアのいちばんありふれた動作を変え、しかもその結果を、安心して頼れるくらい当たり前に感じられるものにする必要があったのです。
だから、そう、ブラウザをまるごとです。
荒削りなところを受け入れてくれたユーザーたち
最初のバージョンは、初期のユーザーに多くを求めるものでした。Horseのウィンドウはひとつだけ。サードパーティ製パスワードマネージャーの拡張機能は動きませんでした。一人前のブラウザなら当然あるはずの機能は、まだホワイトボードの上に、威圧的なほど大量のインクで書かれたままでした。
それでも、みんなサブスクリプションに登録してくれました。Trails®がこれからどうなれるかを見抜いて、その周りに快適な機能を整える時間を、私たちにくれたのです。
ユーザーのひとりで、プログラマーの@halloleoさんは、Horseは「FirefoxやChrome向けのどの拡張機能よりも、ずっとよく実装されている」と言ってくれました。この一言で、僕はばかみたいにうれしくなりました。私たちは、タブにツリーをくっつけようとしていたのではありません。ツリーそのものを、隅から隅までナビゲーションの仕組みにしようとしていたのです。
荒削りなところも本物でした。9月には、アップデーターを壊してしまいました。間違いを直す手段がアップデートであるソフトウェアにとって、なかなか見事な失敗です。ユーザーが報告してくれて、私たちが修理し、ブラウザは取れかけた威厳をおおむね付け直して復帰しました。
道具箱の中の居場所
その年の締めくくりに、HorseはDavid Nicholsさんの2023 Scribbled Line Toolchestに選ばれました。私たちが尊敬する独立系ツールたちと並んでです。
この評価は、とてつもなく大きく感じられました。小さなアパートで作ったブラウザが遠くまで旅をして、外の誰かが「これはいい道具と一緒に箱に入れるべきだ」と言ってくれたのです。
僕は「Toolchest」を文字どおり「道具箱」と受け取ることにしています。Horseはいまや、本格的な道具になりました。たぶんカンナ。間違いなく、箱の底のほうにある重めの道具のひとつです。
その後、変わったこと
この話に出てくる制限は2023年のものです。今ダウンロードできるHorseのものではありません。
複数ウィンドウはHorse 3.0で登場しました。動作確認済みの1PasswordとBitwardenの拡張機能も、今はHorseで動きます。内蔵のパスワードマネージャーSaddlepackも、ローカルの保管庫として引き続き使えます。変更の一覧が伸び続けたのは、最初の仕組みがうまくいったからです。ユーザーがブラウザにお金を払い、ブラウザはその時間を使ってよくなっていきました。
これが、色あせない最初の1年の物語です。恥ずかしくなるほど大きな問題を選び、最初の本物のバージョンを作り、アップデーターを一度壊し、始めたときよりも強い確信を持って年末にたどり着きました。
ブラウザは、仕事の道筋を覚えていられます。そのブラウザは、2人でも作れます。「不可能」というカテゴリーが、ずいぶん混み合ってきました。
それでは、またトレイルでお会いしましょう。
Pascal & Eleanor